小児眼科

小児眼科について

小児眼科について当院では、「見る」ことを覚える上でとても重要なお子様の近視・遠視・乱視の矯正や訓練、はやり目など眼科疾患の治療、そして近視進行抑制まで、小児眼科の専門的な診療を行っています。また、屈折異常や弱視の検査を視能訓練士がお子様の発達に合わせて優しく丁寧に行っています。

見る機能を正しく成長させるために

乳幼児期から小児期に鮮明な像を見る経験によって、「見る」機能が発達します。そのため、この時期に近視・遠視・乱視などがあった場合、適切な矯正や訓練を受けないと視力の発達が遅れてしまいます。将来的に眼鏡などで矯正しても十分な視力を得られない弱視になる可能性もあります。お子様の見え方に異常があるような様子があったら、お気軽にご相談ください。

乳幼児期

見え方に異常があっても幼いお子様の場合、それを伝えることができません。そのため、保護者の方が様子を観察して気付いてあげることが重要になってきます。下記のようなことに気付いたら、眼科の専門医にご相談ください。

乳幼児期

  • テレビの画面や絵本などをとても近い位置から見ている
  • 眼を細める、身を乗り出すなど、見えにくい様子がある
  • なにかを注視する際に頭を傾ける
  • 横目で物を見ている
  • 目の前にある物をつかみ損ねることがよくある

幼児期から小児期までの検査と訓練

幼児期から小児期までの検査と訓練当院では経験豊富な視能訓練士がお子様の視力検査を行っており、視力の発達状況を的確に調べることができます。
さらに、結果に応じた訓練方法に関しても、お子様の性格や個性に合わせて興味を持ってできる内容を組み立てています。

弱視

誕生してすぐの赤ちゃんは視力が0.01程度です。乳児から小児の時期に鮮明に見ることで6歳くらいまでに通常視力が1.0以上となり視力は成熟します。視力が発達していくこの時期を感受性期と呼びます。
感受性期に眼瞼下垂や斜視、強い屈折異常(遠視、乱視、近視)などがあると視力の発達が阻害され、弱視になる可能性があります。弱視になると成長してからも眼鏡などで矯正しても十分な視力が得られなくなってしまいます。ただし、弱視になっても早い時期に適切な治療を受ければ視力の発達が見込めます。
弱視の治療では、目のピント調節力を点眼薬で一時的にゆるめ、その状態で正確な度数を測定し、眼鏡を処方します。一定期間、眼鏡を着用することが治療となります。眼鏡で十分な効果を得られない場合には、視力の発達を促す訓練などを行います。

斜視

なにか見る時に、片方の目が違う方向を向いている状態です。いくつかの種類がありますので、それに合わせた治療が必要になります。

内斜視

偽内斜視:寄り目に見えますが、実際には斜視ではありません。経過観察していきます。
調節性内斜視:原因は遠視であり、眼鏡による矯正が必要です。
乳児内斜視:生後6か月以内に起こる斜視です。大きくずれている場合には手術が必要です。

外斜視

遠くを見た時、ぼんやりしている時に斜視になります。「間欠性外斜視」と呼ばれており、斜視の中で最も頻度が高くなっています。ほとんどの場合、経過観察ですが、両眼で見る機能に問題があったり、近くを見る際に斜視が起こるケースでは手術が必要です。

色覚多様性(色覚異常)

先天性と後天性があり、先天性の色覚多様性は遺伝によるものであり、後天性は眼や脳の病気などが関わっています。日本人では男性が約5%、女性は0.2%が色覚多様性を持っており、20人に1人の頻度ですから珍しいものではありません。先天性では赤と緑の区別がつきにくい場合が多く、区別のつきやすさには個人差があります。視力は正常で、色覚多様性が原因になって弱視になることはありません。石原表を用いた検査方法が一般的ですが、当院ではパネルを用いた検査を行い、生活で支障が起こる程度や職業の適性などまで調べることが可能です。
運転免許は視力と視野に問題がなければ取得できますし、進学に対する制限もほとんどありませんが、一部の職業では就労が制限されることがあります。航空・船舶・鉄道関係の仕事、消防士、警察官、自衛官などです。また、色彩感覚を要求される仕事も難しい場合があるかもしれません。ただし、色覚多様性を持っている有名な画家や漫画家もいます。将来の進路を考える前に一度しっかりと検査を受けておくことをおすすめします。

はやり目

免疫力がまだ低いお子様がかかりやすい眼科疾患で、「流行性角結膜炎」と呼ばれています。原因は主にアデノウイルス感染であり、結膜に炎症を引き起こします。感染力が強く、タオルや手などを介して次々とうつってしまうため、感染がわかったら医師の指示があるまで通院通学は控えてください。また、家族間での感染を避けるために、タオルを別にする、手で目に触れることを避けるなどが必要になります。

近視の進行を抑える治療

近視の進行を抑える治療近視は遺伝と環境の影響を受けます。両親ともに近視の場合、その子どもは両親ともに近視ではない子どもに比べて7~8倍近視になりやすいとされています。
現在、近視の進行を抑制するために、低濃度アトロピン点眼液や累進屈折力レンズ(MCレンズ)などを使った治療方法があり、一定の効果が認められています。また、近視には環境という因子の影響も大きいため、近視の進行を抑制するための有効な生活習慣を取り入れることも抑制効果が期待できます。

近視進行抑制のための日常生活について

日常生活でいくつかの注意点を守ることで近視進行の抑制が期待できます。下記のようなことに注意してください。

暗い場所での勉強や作業を避ける

暗いとどうしても目に近づけて物を見てしまうため、勉強や作業は明るい場所で行ってください。

近くの物を長時間見続けない

テレビは離れてみる、読書やゲームは1時間以内を目安にしてください。

正しい姿勢を保つ

姿勢が悪くなると、目と見る対象との距離がどうしても近くなってしまいます。正しい姿勢を保ってください。

Tel.0282-22-4641web予約
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